最近、自社のビジネスやプロダクトに対するネガティブなオンラインレビューを目にしましたか? そうであれば、レビューなんて見たくないと思うかもしれません。しかし、今こそ顧客フィードバックを収集する絶好の時代なのです。
今日、あなたのビジネスへコメントする場所を探している顧客は、コメント欄やレビュー欄からフォーラム、ブログ、ソーシャルメディアプラットフォームまで、選択肢に事欠きません。
ビジネスの成長に本気で取り組む際、これまで以上に鮮明かつ明確に顧客の声を聞く必要があります。そのためには、それをどこで、どのように見つけるかを理解していることが求められます。
この章では、Voice of Customer(顧客の声、VoC)データを収集するための最も効果的な6つの方法について紹介します。
顧客の声を効果的に収集する6つの方法
Voice of Customer(顧客の声、VoC)データの収集がなぜビジネスにとって重要なのかを第1章で説明しましたが、簡単に復習しておきましょう。VoCデータは以下のことに役立ちます。
顧客のニーズ、ペインポイント、期待を理解することで顧客の期待に応えるデジタル体験を提供できます。
顧客をいらだたせるプロダクト要素や機能の改善
顧客を魅了するプロダクトの要素やキャンペーンを再現する
顧客からの要望や苦情に注意を払うことでプロダクトの機能をアップさせるアイデアを得る
顧客の意見やビジネスを大切にする姿勢を示し、顧客生涯価値(CLTV)とロイヤルティを高め、解約を減らす
ビジネスの成長には 主に2種類のVoCフィードバックを収集する必要があります。
直接顧客に依頼するフィードバック:アンケート、フィードバックフォーム、顧客インタビュー、フォーカスグループなどが含まれます。。
事前の依頼なしに顧客から寄せられるフィードバック:カスタマーサービスへの意見、ソーシャルメディアの投稿、オンラインレビュー、ウェブサイトやアプリなどのデジタルプロダクト上でのユーザー行動などが含まれます。
それでは、主な顧客データ収集テクニックのうち6つを詳しく見ていきましょう。
1.アンケート調査
アンケート調査は、顧客グループに一連の質問をし、その回答を分析することで、自社のブランド、プロダクト、サービス、カスタマーエクスペリエンス(CX)についてユーザーがどのように感じているかを全体的に把握するものです。
アンケートを利用して、CXのあらゆる側面について定性的・定量的なインサイトを取得しましょう:
定量(または数値)データは、次のような質問方法で収集されます。「1~10のスケールで、私たちのチェックアウト体験にどの程度満足していますか?
定性データは、次のような質問方法で収集されます。私たちのブランドでの全体的な経験をどのように表現しますか?
アンケートを実施する最も効果的な方法は、デジタルジャーニーの中にアンケートを設置し、ユーザーが以下のような重要なアクションを行ったときに、アンケートがトリガーされるように設定することです。(画面上での表示、リアルタイムでの収集、またはメールやSMSなどの別のチャネル経由)
買い物を促進する(特にストア利用が初めて場合)
アプリへのオンボーディング
新しいプロダクトの機能を初めて使う
サービスのサブスクリプションの解約
コンテンツクエアのVoCはどのようにあなたのビジネスの成長に役立つか
コンテンツスクエアのVoCツールを使えば、主要なユーザージャーニーのタッチポイントに表示されるオンラインアンケートを数秒で設定できます。カスタマイズ可能な40種類以上のテンプレートからオプションを選択するか、AIアシスタントにアンケートの目的を伝えるだけで、あなたに代わってアンケートを設定します。
ユーザーがアンケートに回答し始めると、AIが作成したサマリーレポートが、発見された主なビジネス機会や問題の概要を自動的に示します。
さらに、トピックやキーワードによってテキスト回答に自動的にタグを付けることで、ユーザーの感情を追跡し、発生した問題の頻度や影響度を把握することができます。
![[Visual] Exit-intent survey](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/70LxdbnLg3vHHjjMfZjfmb/ae68013aad3713169bfcac7b7ab1c795/image3.png?w=1920&q=100&fit=fill&fm=avif)
アンケートは、顧客満足度の指標を追跡するのに最適です。
Net Promoter Score® (NPS®)は、顧客に「0〜10のスケールで、当社をどの程度おすすめしたいですか?」と尋ねることで、ロイヤルティと満足度を測定する指標です。0〜6の評価を付けた顧客は「批判者(Detractors)」、7〜8の評価を付けた顧客は「中立者(Passives)」、9〜10の評価を付けた顧客は「推奨者(Promoters)」と分類されます。NPSスコアは、推奨者の割合から批判者の割合を差し引いて算出されます。
顧客満足度(CSAT) は、顧客のサービスに対する総合的な満足度を1~5の5段階で評価したものです。4と5の評価数を合計し、回答数で割って100を掛けます。
カスタマー・エフォート・スコア(CES)は、顧客がプロダクトやサービスを利用したり、情報を見つけたり、問題を解決したりするために、どれだけの努力をしなければならないかを測定します。CESを測定するには、「今日、当社でXの問題を解決するのはどれくらい簡単でしたか?」というような質問をし、1が「まったく簡単ではなかった」、5が「非常に簡単だった」というように1~5の尺度で選んでもらい、CSATと同様に計算します。
ContentsquareのVoCはどのようにビジネスの成長に役立つか
Contentsquareを使用してNPSアンケートを設置し、ユーザーが購入を完了したときやサポートにアクセスしたときなど、重要なイベントの後にトリガーするようにします。
否定的なフィードバックは改善すべき点を警告し、肯定的なフィードバックはリテンションを高めるために優先すべきアイデアを教えてくれます。
Contentsquareを活用する
セグメント間のセンチメントを比較し、特定のセグメントをターゲットにすることで関連性の高いフィードバックを得ましょう。
組み込みのオートメーションでワークフローにアンケートを統合
セッションリプレイで捉えられたユーザーセッションを見て、否定的なフィードバックの真相に迫りましょう。
注意:アンケートを過剰に実施すると、ユーザー体験を妨げ、かえって悪影響を及ぼす可能性があります。顧客が煩わしさを感じない頻度を心がけましょう。
だからこそ、カスタマージャーニーの中で、いつ、どこでアンケートを実施するのかに気を配る必要があるのです。また、適切な質問をする必要もあります。アンケートの設定方法については、次の4章をご覧ください。
プロのアドバイス:Contentsquareのゾーンベースのヒートマップやカスタマージャーニー分析などの機能に代表されるContentsquareのExperience Analyticsを使用して、アンケートに回答するよう求められたユーザーがどのように回答しているかを追跡し、次のような質問に答えます。
顧客はフラストレーションをどこで感じるのか?
ポップアップボックスを少し小さくしたら、彼らの反応はどう変わるだろうか?
顧客がフォームアンケートの一部しか回答しなかった場合、どこで回答をあきらめ、その後そのような行動をとるのか。
フィードバックを収集する最適なタイミングは、顧客が購入を完了した後、プロダクトやサービスを利用した後、またはサポートチームに問い合わせた後です。このタイミングであれば、顧客が最も適切な判断を下せる状態にあるため、より有益な意見を得ることができます。
コンバージョンに至らずにウェブサイトを離脱しようとする顧客を調査することもできます。離脱意図調査を使って、離脱前にポップアップが表示されます。訪問者に離脱の理由を尋ね、サービスを改善するための方法を見つけ出しましょう。
これにより、訪問者が離脱する原因を理解できるだけでなく、彼らの気持ちを大切にしている姿勢を示すことで、サイトの離脱を防ぐことができるかもしれません。
2.フィードバックボタン
フィードバックボタン(またはウィジェット)は、デジタルエクスペリエンス内のクリック可能な要素で、ユーザーが感想を伝えることができます。
これは、満足度を1~10で評価してもらったり、テキストでフィードバックを残してもらったりすることを可能にします。
アンケートに似ている印象をお持ちではないでしょうか?
違いは、フィードバックボタンはアンケートと異なり、特定のアクションによってトリガーされるのではなく、常に表示されている要素であり、顧客が自らの意思で操作する点です。
フィードバックボタンは、アンケートでは見落とされがちな顧客の感情を収集するのに非常に効果的です。

コンテンツクエアのVoCをビジネスの成長に役立てる方法
ContentsquareプラットフォームのExperience Monitoringは、技術的な問題やユーザーのフラストレーションの兆候を常に監視します。そしてVoCは、顧客が抱える不満や課題を直接伝えるための手段となります。
Contentsquareを活用する
ユーザーがバグや問題を報告できるように、サイト上のあらゆる場所にフィードバックボタンを設置する。
ネガティブなフィードバックの原因を調査するために、Experience Monitoringやセッションリプレイを活用する。
インパクトの定量化機能により問題がKPIに与える影響を定量化する。
![[Visual] Session replay - Triggered recording](http://images.ctfassets.net/gwbpo1m641r7/3x0k1KqlgQqa818JvI8mni/d323e94e4fcf5afeb2fd870577f06d15/Triggered_recording.png?w=3840&q=100&fit=fill&fm=avif)
3.顧客インタビューとフォーカスグループ
オンライン、オンサイト問わず、対面インタビューは、フィードバックを集めるのに最適な方法です。アンケート調査よりも深いインサイトが得られ、顧客があなたのプロダクト、サービス、会社についてどのように感じているかを知るのに役立ちます。
また、顧客にあなたの 本当に顧客の意見を取り入れる姿勢を示すのにも有効です。
しかし、通常のツールではインタビューを設定するには、ボタンやウィジェットを使ってフィードバックを募るよりも多くの時間とリソースが必要です。 Contentsquareを活用することで、ユーザーに素早く簡単にインタビューし、時間とリソースを節約しましょう。
顧客への個別インタビューも可能ですが、多様な視点を得るために、さまざまなタイプの顧客を対象にすることが重要です。効率的な方法の一つとしてフォーカスグループを実施する手があります。これは、8~12人の顧客を集め、彼らの考えや意見、認識を共有してもらう手法です。
的を絞ったオープンエンドの質問をすることで、より実践的で焦点の絞られたフィードバックを得ることができます。
コンテンツクエアのVoCをビジネスの成長に役立てる方法
Contentsquareを使えば、10分もかからずに顧客インタビューなどのユーザーリサーチプロジェクトを立ち上げることができます。
これによって
130以上の国と25の業界にわたる20万人以上の参加者からインタビュー対象者を募集することも、自社のユーザーベースから選ぶこともできます。
年齢、性別、所在地、学歴、雇用状況などの条件でフィルタリングし、ニーズに合ったインタビュー対象者のショートリストを簡単に作成できます。
自動化されたインタビューのスケジュール管理、ホスティング、録音、テープ起こしで管理者の負担を減らします。
インタビューから顧客インサイトを素早く抽出し、通話中の重要な瞬間をハイライトし、チームにメモを追加できます。

Contentsquareのインタビューツールを使って、専門家や自社のユーザーとのチャットを設定しましょう。
4.カスタマーサービス
カスタマーサービスとのやり取りはフィードバックの素晴らしい情報源です。担当者を通じて、プロダクトやカスタマーエクスペリエンス全体の問題点についての貴重なインサイトを与えてくれます。
Invocaのような会話型インテリジェンスツールを活用し、カスタマーサポートの録音データに自動会話分析を適用することで、トレンドを把握し、最も頻繁に発生するプロダクトの課題を特定できます。
InvocaはContentsquareと統合しています。これにより
会話を個々のウェブセッションに結びつけ、顧客行動の「理由」を明らかにします。
顧客がプロダクトを離れ、サポートを求める場所であるデジタルリーケージを発見しましょう。
AIを活用したライブチャットでも同じことができます。LivePersonなどのソリューションは、会話のやりとりを組み合わせ、それらを実用的なデータに変えます。
LivePersonもContentsquareと統合しています。これにより
セッションリプレイを活用して、会話の中で挙げられた顧客の不満や苦情を詳しく調査しましょう。
インパクトの定量化機能を活用し、ライブチャットのやり取りがサイトの指標に与える影響を数値化しましょう。
顧客がフラストレーションを感じた際に、ライブ指標を活用してチャットインターセプトを自動でトリガーしましょう。
プロのアドバイス:アンケートやフィードバックフォームで顧客からのフィードバックを求める最良のタイミングのひとつは、カスタマーサポートエージェントとやり取りをした直後です。
5.ソーシャルメディア
ソーシャルメディアは、顧客の意見や感想をフィルターを通さずに聞きたい企業にとって素晴らしいチャネルです。
ソーシャルメディアで、顧客の発言に目を通すことで、文字通り「耳を傾ける」ことをもできますし、Twitter、Facebook、LinkedIn、TikTokなどのプラットフォームで顧客の会話に参加することによって、顧客と直接つながることもできます。
もちろん、発言内容には気をつける必要はありますが、こうした会話をすることで、顧客との関係が強化されます。
ソーシャルメディア上では、ビジネスにとってビジネスチャンスとなる会話が無数に発生している可能性があります。そのため、単なる検索機能ではなく、より高度なツールが必要になります。
ソーシャルメディア管理ツールであるスプラウトソーシャルや フートスイートは、AIを搭載したソーシャルリスニングツールを備えており、何百万ものオンライン会話を追跡し、キーワード(ブランド名や製品名など)を検索し、顧客のセンチメントを分析することができます。
6.オンラインレビュー
肯定的な評価であれ、辛辣な評価であれ、レビューは顧客からのフィードバックの宝庫です。
顧客からのレビューを読むのは、気が重くなるかもしれません。しかし、それを回避することはできません: 潜在的な買い手は顧客のレビューを読むので、ブランド側もどのような情報が顧客の目に入るのかを確認すべきです。
ソーシャルメディアと同じように、レビューを読んでメモを取ることもできますし、ポジティブなフィードバックには感謝の意を、ネガティブなフィードバックには改善策と共感を示しながら、レビューに返信することもできます。
Bazaarvoiceのようなユーザー生成コンテンツ(UGC)プラットフォームを使用しましょう。これをContentsquareと統合することで、レビューがデジタル顧客の行動やエンゲージメント率、コンバージョン率にどのような影響を与えているかを把握することができます。
7.ウェブサイトとアプリの動作
多くの顧客は、良いフィードバックであれ悪いフィードバックであれ書き残すことは少ないでしょう。
これは、声の大きい少数派の意見しか聞けないという意味でしょうか?必ずしもそうではありません。
言葉として現れていなくても、顧客の体験や感情についてのデータを収集できます。
ゾーンベースのヒートマップ、カスタマージャーニー分析、セッションリプレイなどのデジタルエクスペリエンス分析ツールを活用することで、顧客がウェブサイト、アプリ、プロダクトをどのように利用しているのか、そしてなぜそのような行動を取るのかを理解するのに役立ちます。
Contentsquareのようなプラットフォームは次のような、顧客に関する質問に答えるのに役立ちます。
あなたのウェブサイトをどのように閲覧しているのだろうか?
彼らはどこをクリックし、タップしているのか?
彼らはどこをスクロールしているのか?
プロダクトをより高品質に、CXを向上させるにはフィードバックが必要です。
適切な顧客の声収集ツールを導入すれば、顧客はより良いブランドを作るための貴重な意見を提供してくれます。
しかし、顧客の声データの収集は始まりに過ぎません。 収集した山のようなデータを、ブランドを強化するインサイトに変えるには、機械学習を活用して分析する必要があります。
分析しなければ、CX改善も停滞しまいます。 スムーズに進めるために、このガイドの第3章へ進みましょう。ここでは、新たに収集したVoice of Customer(顧客の声、VoC)フィードバックの分析方法を詳しく解説します。